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 ●鴨綠江上流の朝色 雲の奥に潺淙の響きを包み、朝色未だ調はざるに早筏は雲の絶間を雲に追はれ、哀切なる勞働歌に初秋の憂ひを長く引いて、二百幾十餘里の長い流浪の一頁を繰る。山靈を溶ひて飽く迄も淸澄な水も、果ては世の怨みを泛べ、耻を流して、爭鬪の人生を横切つて河幅七八十間「十字に開けば眞帆片帆」の鴨橋下に混濁に凍る。今は只徒に山の紫を抱いて片塵も止めず、六根淸淨の雲外の杖は暫くはこの聖流に添ふて白頭山頂へと導かれて行くのだ。 (印畫の複製を嚴禁す)//●鴨緑江上流の朝色 雲の奥に潺淙の響きを包み、朝色未だ調はざるに早筏は雲の絶間を雲に追はれ、哀切なる労働歌に初秋の憂ひを長く引いて、二百幾十余里の長い流浪の一頁を繰る。山霊を溶ひて飽く迄も清澄な水も、果ては世の怨みを泛べ、耻を流して、争闘の人生を横切つて河幅七八十間「十字に開けば真帆片帆」の鴨橋下に混濁に凍る。今は只徒に山の紫を抱いて片塵も止めず、六根清浄の雲外の杖は暫くはこの聖流に添ふて白頭山頂へと導かれて行くのだ。 (印画の複製を厳禁す)

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