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 ●天池湖 その二 (白頭山頂) 鮮人は彼等の始祖「檀君」の降臨した處と傳稱し、支人は淸朝祖發祥の地と傳説する。潭心より生れ出た妖美な女性が情炎の黑髪、魅惑の朱唇に妖艶な悶江を罩めて銀砂に眉柔かにまどろむ或日、黑い雄蝶はその朱唇に宥されて三日四日遂に陶惚として愉悦に慓へて死んだ。間もなく美女は偉丈夫を産んだ、それが淸朝の元首愛親覺羅であると傳へてゐる。石を投じ血を流せば忽ち水は怒る、日露役前露人三名水深を測らんとして山鳴り水逆だち須叟に湖底に奪はれたといふ、あやしくも美しい湖だ。 (印畫の複製を嚴禁す)//●天池湖 その二 (白頭山頂) 鮮人は彼等の始祖「檀君」の降臨した処と伝称し、支人は清朝祖発祥の地と伝説する。潭心より生れ出た妖美な女性が情炎の黒髪、魅惑の朱唇に妖艶な悶江を罩めて銀砂に眉柔かにまどろむ或日、黒い雄蝶はその朱唇に宥されて三日四日遂に陶惚として愉悦に慓へて死んだ。間もなく美女は偉丈夫を産んだ、それが清朝の元首愛親覚羅であると伝へてゐる。石を投じ血を流せば忽ち水は怒る、日露役前露人三名水深を測らんとして山鳴り水逆だち須叟に湖底に奪はれたといふ、あやしくも美しい湖だ。 (印画の複製を厳禁す)

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