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 ●蒙古へ(錦州にて) 東蒙貿易の衝路として遼西に錦州驛がある。蒙古通商は總て馬背或は駱駝に據るのであるが錦州の問屋から運ばれる物資は綿絲布とか燐寸とか色々日常の雜貨類を持つて行つて歸路には毛皮、甘草の類と交易して來る。旅の朝古城を後に輕い黃塵を擧げ乍ら馬の頸鈴の音を立てゝ行く處は如何にも古典的な情景である。 (印畫の複製を嚴禁す)//●蒙古へ(錦州にて) 東蒙貿易の衝路として遼西に錦州駅がある。蒙古通商は総て馬背或は駱駝に拠るのであるが錦州の問屋から運ばれる物資は綿糸布とか燐寸とか色々日常の雑貨類を持つて行つて帰路には毛皮、甘草の類と交易して来る。旅の朝古城を後に軽い黄塵を挙げ乍ら馬の頚鈴の音を立てゝ行く処は如何にも古典的な情景である。 (印画の複製を厳禁す)

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