atoingashu002
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●洩灘の曳船巴峽の間千三百支里、此の水路中灘と稱すべきの六十有餘、船子に取つては生命がけの難所である。洩灘はその最なるものとして奔流上より落下するところ、江心に一大渦紋を描いて物凄い。民船此の急湍を乘り越すには竹牽を長く曳く拉夫が少きも七八十、多きは三百人の人數で搖々の聲を發し、銅羅太鼓など打ち乍ら船頭と曳子が相應呼して激流を乘り切る光景は心肝を寒からしむるものがある。(印畫の複製を嚴禁す)//●洩灘の曳船巴峡の間千三百支里、此の水路中灘と称すべきの六十有余、船子に取つては生命がけの難所である。洩灘はその最なるものとして奔流上より落下するところ、江心に一大渦紋を描いて物凄い。民船此の急湍を乗り越すには竹牽を長く曳く拉夫が少きも七八十、多きは三百人の人数で揺々の声を発し、銅羅太鼓など打ち乍ら船頭と曳子が相応呼して激流を乗り切る光景は心肝を寒からしむるものがある。(印画の複製を厳禁す)

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