atoingashu004
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●國境の町(一)(東支線) 昔は女眞靺鞨の地、今は露支勢力の接觸點としての國境の町である。眼に見江ぬ赤い線の彼方はソビエツトの國沿海洲である。國籍なき白系の露人と擾亂と誅求を避ける支那人と祖國を捨てた不逞の鮮人とが落合つて作るポグラニーチナヤの町の空氣は一種もの凄いものだ。そこに日本の娘子軍の赤い色彩を點じた光景を想像したとき更らに恐ろしき國境の渦卷くを感ぜずには居られぬであろう。 (印畫の複製を嚴禁す)//●国境の町(一)(東支線) 昔は女真靺鞨の地、今は露支勢力の接触点としての国境の町である。眼に見江ぬ赤い線の彼方はソビエツトの国沿海洲である。国籍なき白系の露人と擾乱と誅求を避ける支那人と祖国を捨てた不逞の鮮人とが落合つて作るポグラニーチナヤの町の空気は一種もの凄いものだ。そこに日本の娘子軍の赤い色彩を点じた光景を想像したとき更らに恐ろしき国境の渦巻くを感ぜずには居られぬであろう。 (印画の複製を厳禁す)

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