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●王昭君の墓(歸化城附近) 運命の人王昭君の生涯は古來支那に於ける悲劇傳説の代表的なものとして世に傳はる、天性傾國の美を有しながら漢宮に寵を得ず、黃沙萬里の胡國に入りて、千秋の恨を琵琶に托して訴へた故事は、今も尚有情詩人の好題目である。 歸化城の西南二十支里、秋風落寞の平原の中に見る小山の如き塚墳は、之れ王昭君の永しへに眠る奥つきとして口碑に殘る、これも支那の西邊の華夷爭鬪史上のエピソードであらねばならぬ。 (印畫の複製を嚴禁す)//●王昭君の墓(帰化城附近) 運命の人王昭君の生涯は古来支那に於ける悲劇伝説の代表的なものとして世に伝はる、天性傾国の美を有しながら漢宮に寵を得ず、黄沙万里の胡国に入りて、千秋の恨を琵琶に托して訴へた故事は、今も尚有情詩人の好題目である。 帰化城の西南二十支里、秋風落寞の平原の中に見る小山の如き塚墳は、之れ王昭君の永しへに眠る奥つきとして口碑に残る、これも支那の西辺の華夷争闘史上のエピソードであらねばならぬ。 (印画の複製を厳禁す)

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