atoingashu004
156/186

●點心屋 支那の街で古來店舗の華美を競ふのは菓子屋の店頭に如くものはない。欄間を透彫の極彩色にして軒にはお菓子の恰好した美術的な彫牌を下げ、赤色の文字で飾るところ如何にも賣品の甘美を思はする。北京ではお菓子を點心と云ふ、その意味は主食物ではないが食事の合間に一寸空腹を押へるために食ふものといふ心持らしい。日本のお八ツに類するが必らずしも然らず點心とは面白き言葉である。 (印畫の複製を嚴禁す)//●点心屋 支那の街で古来店舗の華美を競ふのは菓子屋の店頭に如くものはない。欄間を透彫の極彩色にして軒にはお菓子の恰好した美術的な彫牌を下げ、赤色の文字で飾るところ如何にも売品の甘美を思はする。北京ではお菓子を点心と云ふ、その意味は主食物ではないが食事の合間に一寸空腹を押へるために食ふものといふ心持らしい。日本のお八ツに類するが必らずしも然らず点心とは面白き言葉である。 (印画の複製を厳禁す)

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 156

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です