atoingashu004
45/186

●淮南の春光(楊州) 江南の春は今や闌である。落花流水に浮んで新綠の楊柳は白陽を碎ひてあざやかである。目路のかなた翠綠の煙れる中に聳ゆるは法海寺の喇嘛の古塔である。昔煬帝が榮華の夢を極めたるも此の地であるが、扁舟の棹人獨り恍惚として春水に浮べる姿も春の情景にふさわしい。 (印畫の複製を嚴禁す)//●淮南の春光(楊州《揚州》) 江南の春は今や闌である。落花流水に浮んで新緑の楊柳は白陽を砕ひてあざやかである。目路のかなた翠緑の煙れる中に聳ゆるは法海寺の喇嘛の古塔である。昔煬帝が栄華の夢を極めたるも此の地であるが、扁舟の棹人独り恍惚として春水に浮べる姿も春の情景にふさわしい。 (印画の複製を厳禁す)

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 45

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です