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●滿洲の高屋根をなす公主嶺 滿洲の山勢は一般に東北から西南に延びてゐる。これは東亜に於ける造山力の通性であつて、日本群島の造る線もこれに遵つてゐる。またこれと直角の方面に山脈が走ることも特徵となつてゐる。公主嶺の丘群も即ちそれであつて、著しい南北の分水嶺をなし、北流する伊通、飲馬の諸流は、松花江に合して黑龍江に落ち、南は東遼河となつて遼河の本流に注ぎ、公主嶺は滿洲の高屋根となつて、明かに南北滿洲の境をなしてゐる。圖は最高の丘陵で、その麓の樹林は公主陵である。 (印畫の複製を嚴禁す)//●満洲の高屋根をなす公主嶺 満洲の山勢は一般に東北から西南に延びてゐる。これは東亜に於ける造山力の通性であつて、日本群島の造る線もこれに遵つてゐる。またこれと直角の方面に山脈が走ることも特徴となつてゐる。公主嶺の丘群も即ちそれであつて、著しい南北の分水嶺をなし、北流する伊通、飲馬の諸流は、松花江に合して黒竜江《黒龍江》に落ち、南は東遼河となつて遼河の本流に注ぎ、公主嶺は満洲の高屋根となつて、明かに南北満洲の境をなしてゐる。図は最高の丘陵で、その麓の樹林は公主陵である。 (印画の複製を厳禁す)

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