atoingashu007
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●英靈を弔ふ (索倫郊外) 懷遠鎮より洮兒平野を西北に約十里程行くと草原の中に蘇鄂公府がある。今は屯墾軍の姿もなく唯泥屋の點綴する一部落であるが、昭和六年六月事變の人柱となつた中村、井杉兩氏の遭難地として知られて居る。附近札賚特王府の小丘の上、草原のつくる處に墨痕鮮やかな墓標が一基建てられてある。雄圖空しく興安嶺の花吹雪と共に無念の死をとげた烈士の心情に涙ぐまるゝ。 (印畫の複製を嚴禁す)//●英霊を弔ふ (索倫郊外) 懐遠鎮より洮児平野を西北に約十里程行くと草原の中に蘇鄂公府がある。今は屯墾軍の姿もなく唯泥屋の点綴する一部落であるが、昭和六年六月事変の人柱となつた中村、井杉両氏の遭難地として知られて居る。附近札賚特王府の小丘の上、草原のつくる処に墨痕鮮やかな墓標が一基建てられてある。雄図空しく興安嶺の花吹雪と共に無念の死をとげた烈士の心情に涙ぐまるゝ。 (印画の複製を厳禁す)
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