atoingashu007
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●密雲城壁(一) (河北省) 熱河の聖戰は色々な大きな波紋を投げた。治安と自衞のため暴虐を懲膺せんとした皇軍は、一度劍を握るや旦に一壘を陷れ夕に一城を奪ふの果敢を以て進んだ、密雲は實にその最終の頁をかざる戰場であつた。圖はその城壁西門の一廓で、さゝやかる流れは白河の枝流であらう。腥風尙去りやらぬ新戰場は、未だ乾かざる碧血の滴りに殘されたる一木一石にも尊き武勲が偲ばれて低徊尙去りやらぬものがある。 (印畫の複製を嚴禁す)//●密雲城壁(一) (河北省) 熱河の聖戦は色々な大きな波紋を投げた。治安と自衛のため暴虐を懲膺せんとした皇軍は、一度剣を握るや旦に一塁を陥れ夕に一城を奪ふの果敢を以て進んだ、密雲は実にその最終の頁をかざる戦場であつた。図はその城壁西門の一廓で、さゝやかる流れは白河の枝流であらう。腥風尚去りやらぬ新戦場は、未だ乾かざる碧血の滴りに残されたる一木一石にも尊き武勲が偲ばれて低徊尚去りやらぬものがある。 (印画の複製を厳禁す)

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