atoingashu008
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●ロシヤの農夫(興安北省にて) さゝやかな背戶の畠に播かれた農作の収穫に、一家は擧つて嬉々として鋤をとつて居る。大方は國を追はれた家族の集ひであろう、華かなりし帝政の思出も今は昔の惡夢、土に微笑む面持ちこそ自から物語る安住の境地であるまいか。ダライノール炭坑近くでふと眼に止つた一情景である。 (印畵の複製を嚴禁す)//●ロシヤの農夫(興安北省にて) さゝやかな背戸の畠に播かれた農作の収穫に、一家は挙つて嬉々として鋤をとつて居る。大方は国を追はれた家族の集ひであろう、華かなりし帝政の思出も今は昔の悪夢、土に微笑む面持ちこそ自から物語る安住の境地であるまいか。ダライノール炭坑近くでふと眼に止つた一情景である。 (印画の複製を厳禁す)
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