atoingashu008
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●饒河の街(烏蘇里江岸) 道幅の狭い泥濘と砂塵の街路に屋根の低い商店が兩側に並んで居る、ヂリ(ヂリ)と焦げつくやうな日ざしを受けた軒並、道端の白い日覆に直射をさけて茶でも啜つてるらしい二人の老頭兒ののんびりした顏、餘り人にも知られなかつた奧北滿のからびた街にも今では王道の陽が照り映える饒河の商店街の眞晝時である。 (印畵の複製を嚴禁す)//●饒河の街(烏蘇里江岸) 道幅の狭い泥濘と砂塵の街路に屋根の低い商店が両側に並んで居る、ヂリ(ヂリ)と焦げつくやうな日ざしを受けた軒並、道端の白い日覆に直射をさけて茶でも啜つてるらしい二人の老頭児ののんびりした顔、余り人にも知られなかつた奥北満のからびた街にも今では王道の陽が照り映える饒河の商店街の真昼時である。 (印画の複製を厳禁す)

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