atoingashu009
90/186

●路傍の飯店(南滿) 包子、豬蹄子、肉腸子など雜然と並べられた大道飲食店の店先きは色と匂ひで食慾をそゝる。自由勞働者を顧客とするだけに店も客も衞生を云ふだけ野暮で、蠅が黑くならうが埃にまみれやうが一個の油餅一串肉腸子は彼等には必要以上の一つの享樂なのである。 (印畵の複製を嚴禁す)//●路傍の飯店(南満) 包子、豬蹄子、肉腸子など雑然と並べられた大道飲食店の店先きは色と匂ひで食慾をそゝる。自由労働者を顧客とするだけに店も客も衛生を云ふだけ野暮で、蝿が黒くならうが埃にまみれやうが一個の油餅一串肉腸子は彼等には必要以上の一つの享楽なのである。 (印画の複製を厳禁す)

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 90

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です