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●黄鶴樓の舊趾(武昌) 漢口から船によつて武昌の漢陽門外に着き、門から坂路を昇つた處が蛇山でその山頂に粵略樓が聳えて居る。嘗つては詩仙李白が名吟にその風光を賞でられた黄鶴樓の遺趾であるが、その後數度の祝禍に遇ひ今は僅かにこの高樓にありし日の面影を偲ぶのみにて結構の美を見るよしもないが、樓上目を放てば對岸漢陽の晴川閣を望み更に江上孤帆遠影の碧空に盡くる所正に景觀の美である。 (印畵の複製を嚴禁す)//●黄鶴楼の旧趾(武昌) 漢口から船によつて武昌の漢陽門外に着き、門から坂路を昇つた処が蛇山でその山頂に粤略楼が聳えて居る。嘗つては詩仙李白が名吟にその風光を賞でられた黄鶴楼の遺趾であるが、その後数度の祝禍に遇ひ今は僅かにこの高楼にありし日の面影を偲ぶのみにて結構の美を見るよしもないが、楼上目を放てば対岸漢陽の晴川閣を望み更に江上孤帆遠影の碧空に尽くる所正に景観の美である。 (印画の複製を厳禁す)

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