atoingashu011
102/218
◎氷上を往く (北滿) 迂曲した河流を挾んだ沃土にぽつり(ぽつり)と集團された拓民の部落は未ださめやらぬ冬の名殘の灰色の寒さに包まれて點綴されて居る。早春とは名のみ、こゝ北滿の展望は河を蔽うた堅氷上を往く車馬の影には春來るらしい氣配さへも覗れぬ。 (印畫の複製を嚴禁す)//◎氷上を往く (北満) 迂曲した河流を挟んだ沃土にぽつり(ぽつり)と集団された拓民の部落は未ださめやらぬ冬の名残の灰色の寒さに包まれて点綴されて居る。早春とは名のみ、こゝ北満の展望は河を蔽うた堅氷上を往く車馬の影には春来るらしい気配さへも覗れぬ。 (印画の複製を厳禁す)
元のページ