ajiataikan002
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羊牧ひと羊買ひ//張家口//羊牧ひと羊買ひ (張家口)//涼秋八月、澄み切つた空と、滿目の黃草、地平線上一抹の雲の如く白く群るものは牧羊の群である。秋風に肥ゆるものは馬のみでない、可憐な羊達は丸々肥つたからだを細い四肢に載せて高原に草を食み溪流に水飲み憂なき旅を續けて市に出て來ると、そこには羊買ひの商人が待ち受けてゐる。羊牧ひと羊買は手を握り合つた、彼等の袖の中の取引が無邪氣な羊達の運命の總てを支配する。//涼秋八月、澄み切つた空と、満目の黄草、地平線上一抹の雲の如く白く群るものは牧羊の群である。秋風に肥ゆるものは馬のみでない、可憐な羊達は丸々肥つたからだを細い四肢に載せて高原に草を食み渓流に水飲み憂なき旅を続けて市に出て来ると、そこには羊買ひの商人が待ち受けてゐる。羊牧ひと羊買は手を握り合つた、彼等の袖の中の取引が無邪気な羊達の運命の総てを支配する。//

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