ajiataikan002
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沙杓//直隷省//沙杓 (直隷省)//塞外附近で出來る燒物に沙杓(シヤシアオ)と稱するものがある、沙を燒いて作つた日本の土瓶に類似のもの、極めて薄く瞬時にして液體を沸騰させるといふので重寳がられる、商人はこれを塞外で得て、八達嶺を超江、居庸の嶮路を通つて北京の町に賣り出すのであるが、非常に壞れ易くて到底籠の中に入れては歩けない為めに、斯く籠の周圍に釣して運んで行く。原價は一錢位だといふが運搬に手數がかゝるので北京では四五錢もするとのことである。//塞外附近で出来る焼物に沙杓(シヤシアオ)と称するものがある、沙を焼いて作つた日本の土瓶に類似のもの、極めて薄く瞬時にして液体を沸騰させるといふので重宝がられる、商人はこれを塞外で得て、八達嶺を超江、居庸の嶮路を通つて北京の町に売り出すのであるが、非常に壊れ易くて到底篭の中に入れては歩けない為めに、斯く篭の周囲に釣して運んで行く。原価は一銭位だといふが運搬に手数がかゝるので北京では四五銭もするとのことである。//

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