ajiataikan003
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西藏兵 そのニ//西藏//西蔵兵 その二 (西蔵)//曾て達賴法王より京都へ派遣留學せしめられたる靑年僧正、西藏人が聖者の權化として崇敬せる聖僧は、余が入藏の日、支那との衡突に際して藏軍總帥として活躍してゐた。|彼はなつかしき日本語を以て語る「西藏は私共の國ですから何事でも無理が利きます。其代り私共が日本へ參りましたら貴方がたのお世話にならねばなりません」。駐藏中の從僕として彼に贈られた男はツエリンゴンポといつて實戰の經驗もある兵士であつた。|(印畫の複製を禁ず)//曽て達頼法王より京都へ派遣留学せしめられたる青年僧正、西蔵人が聖者の権化として崇敬せる聖僧は、余が入蔵の日、支那との衡突に際して蔵軍総帥として活躍してゐた。|彼はなつかしき日本語を以て語る「西蔵は私共の国ですから何事でも無理が利きます。其代り私共が日本へ参りましたら貴方がたのお世話にならねばなりません」。駐蔵中の従僕として彼に贈られた男はツエリンゴンポといつて実戦の経験もある兵士であつた。|(印画の複製を禁ず)//
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