ajiataikan003
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西湖//その三//西湖 (その三)//西湖の景色は陽春四月を以て最も佳とせられる。湖畔の柳稍芽ぐみたらん頃、水溫む湖上に舫を泛べんか、詩人たらずとも歌自ら口に上るを禁じ得ないであらう。古來西湖の水は美酒を釀すに相應しいとせられ、地は揚蘇と共に美人の產地として「聞江てゐる。一度湖畔に立たんか、往昔獨步の詩人白樂天蘇東坡が、湖畔に杯を舉げ詩を賦して去り難き歡を歌つた心事もさこそと肯かれる。|前方葛嶺の裾に見ゆる萬年筆の如きは有名な保叔塔である。|日本領事館はこの近くに在つて西湖を大觀を肆にするのだ。(印畫の複製を禁ず)//西湖の景色は陽春四月を以て最も佳とせられる。湖畔の柳稍芽ぐみたらん頃、水温む湖上に舫を泛べんか、詩人たらずとも歌自ら口に上るを禁じ得ないであらう。古来西湖の水は美酒を醸すに相応しいとせられ、地は揚蘇と共に美人の産地として「聞江てゐる。一度湖畔に立たんか、往昔独歩の詩人白楽天蘇東坡が、湖畔に杯を挙げ詩を賦して去り難き歓を歌つた心事もさこそと肯かれる。|前方葛嶺の裾に見ゆる万年筆の如きは有名な保叔塔[保俶塔]である。|日本領事館はこの近くに在つて西湖を大観を肆にするのだ。(印画の複製を禁ず)//

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