ajiataikan003
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霧の登山路//蛾眉山[峨眉山]その四//霧の登山路 (峨眉山その四)//1926.6//支那の名山は多く溪流の趣に乏しい。また多くは樹木がない。泰山の如きも溪水は小さく松柏の類が僅かに巖角を彩るに過ぎぬ。之に反して蛾眉は全山殆ど鬱蒼たる大森林に蔽はれ、從て溪流もあり巨瀑もある。普賢に朝する善男善女は、石を敷き階を重ねた登山路を、涓々たる溪流に合せて心からなる念佛稱名の聲を絕たず、雲霧蒸す林の奥へ(奥へ)と辿つて行くのである。|(一九二六、六、撮影)(不許複製)//支那の名山は多く渓流の趣に乏しい。また多くは樹木がない。泰山の如きも渓水は小さく松柏の類が僅かに巌角を彩るに過ぎぬ。之に反して蛾眉[峨眉]は全山殆ど鬱蒼たる大森林に蔽はれ、従て渓流もあり巨瀑もある。普賢に朝する善男善女は、石を敷き階を重ねた登山路を、涓々たる渓流に合せて心からなる念仏称名の声を絶たず、雲霧蒸す林の奥へ(奥へ)と辿つて行くのである。|(一九二六、六、撮影)(不許複製)//

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