ajiataikan003
94/204

白魚塔//湖南省//白魚塔 (湖南省)//1926//たゞ昔といふ、何れの世なるかを知らぬ、洞庭を過ぎるとある舟に白魚が躍り込んだ。とその口中から珠が表れた。舟の男とその妻とは過ぎし日を回想した―暴風、怒濤、舟は覆らうとしてゐた。妻は身につけし寳の限りを捧げて禱つた、湖神はその志を憐み從うたのであつた、平安な幾年か過ぎた今再び洞庭を渡つて彼等は郷に歸らうとしてゐる。彼等の眼に涙が溢れた。限りなき感謝の禱と共に彼等はそこに塔を建てた。それが今に殘る白魚塔である。|(一九二六撮影)(不許複製)//たゞ昔といふ、何れの世なるかを知らぬ、洞庭を過ぎるとある舟に白魚が躍り込んだ。とその口中から珠が表れた。舟の男とその妻とは過ぎし日を回想した―暴風、怒涛、舟は覆らうとしてゐた。妻は身につけし宝の限りを捧げて祷つた、湖神はその志を憐み従うたのであつた、平安な幾年か過ぎた今再び洞庭を渡つて彼等は郷に帰らうとしてゐる。彼等の眼に涙が溢れた。限りなき感謝の祷と共に彼等はそこに塔を建てた。それが今に残る白魚塔である。|(一九二六撮影)(不許複製)//

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 94

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です