ajiataikan005
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城根を繞る濼水//濟南//城根を繞る濼水 (済南)//1929//遲日は、城壁を、家屋を、水面を一杯に輝かしてゐるけれども、岸邊の柳さへもまだ芽ぐまない早春の或る日の城外である。|濼水の美しい水が、かうした靜り返つた景色を寫し乍ら、音もなく流れてゐる。冷い水にはまだ鵞鳥一つ泳いでゐないが、柳の梢が稍靑ずんでゐると思ふ故か、水までが何となく溫い感じだ。|(一九二九撮影)(印畫の複製を禁ず)//遅日は、城壁を、家屋を、水面を一杯に輝かしてゐるけれども、岸辺の柳さへもまだ芽ぐまない早春の或る日の城外である。|濼水の美しい水が、かうした静り返つた景色を写し乍ら、音もなく流れてゐる。冷い水にはまだ鵞鳥一つ泳いでゐないが、柳の梢が稍青ずんでゐると思ふ故か、水までが何となく温い感じだ。|(一九二九撮影)(印画の複製を禁ず)//

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