ajiataikan006
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山村一風景//九華山//山村一風景 (九華山)//1929//八月と云ふのに、山は既に秋だ。|木々はまだ紅葉しないけれども、薄はもう穗に出て、田には短い稻が穗を垂れてゐる。|藁屋根にも映ゆる日脚の明るさに、山麓の村は至極暖かさうだが、村を貫く小川の筋を眼で遡つて、いさゝかの瀧の上に至れば、山の峠は物凄い霧だ。雲だ。|四季常に衰へぬ白雲が、九華の一名物だ。|(一九二九年撮影)(印畫の複製を禁ず)//八月と云ふのに、山は既に秋だ。|木々はまだ紅葉しないけれども、薄はもう穂に出て、田には短い稲が穂を垂れてゐる。|藁屋根にも映ゆる日脚の明るさに、山麓の村は至極暖かさうだが、村を貫く小川の筋を眼で遡つて、いさゝかの滝の上に至れば、山の峠は物凄い霧だ。雲だ。|四季常に衰へぬ白雲が、九華の一名物だ。|(一九二九年撮影)(印画の複製を禁ず)//

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