ajiataikan012
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駱駝石の傳說//駱駝石の伝説//駱駝石は杏樹屯驛の西南、約二十數町の海岸に在り。長さ約六十四米、最高約十二米の巨岩で土民は昔は其の狀が駱駝に似て、其の頭が山東の方に向いてゐたと云ひ次の如き傳說が語られてゐる。昔山東地方の農作物が年々荒され大變農民が困り、遂に神に伺ひを立てると、海を越え關東州杏樹屯の海岸にある駱駝石が、夜毎に神通力で山東に來て、農作物を食ひ荒すため山東は疲弊し、其の反對に駱駝の糞で、關東州が肥えて行くのであるから、駱駝石を打ち碎けば其の害がなくなとるの託宣があつたので、山東の農民は高德の道士に願ひ、はる(ばる)渤海の海を渡り、密に杏樹屯へ赴き、駱駝石の頭を錫杖で打ち碎かせた。それで現存の駱駝石には頭がなくなつたと云ふ//駱駝石は杏樹屯駅の西南、約二十数町の海岸に在り。長さ約六十四米、最高約十二米の巨岩で土民は昔は其の状が駱駝に似て、其の頭が山東の方に向いてゐたと云ひ次の如き伝説が語られてゐる。昔山東地方の農作物が年々荒され大変農民が困り、遂に神に伺ひを立てると、海を越え関東州杏樹屯の海岸にある駱駝石が、夜毎に神通力で山東に来て、農作物を食ひ荒すため山東は疲弊し、其の反対に駱駝の糞で、関東州が肥えて行くのであるから、駱駝石を打ち砕けば其の害がなくなとるの託宣があつたので、山東の農民は高徳の道士に願ひ、はる(ばる)渤海の海を渡り、密に杏樹屯へ赴き、駱駝石の頭を錫杖で打ち砕かせた。それで現存の駱駝石には頭がなくなつたと云ふ//

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