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現代中国研究資料室について
研究・調査活動
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現代中国研究資料室について―事業計画

研究事業計画(2007〜12年)

1.現代中国関係資料の組織的、体系的な収集と整理、公開
(1)現代中国に関する基本図書・資料の収集。
(2)その際、東洋文庫のこれまでの資料収集の蓄積と課題を確認し、現代中国をより広く歴史的展開と国際関係の視点から把握することに資する資料コレクションを構築するよう留意する。
(3)一般図書・雑誌に限らず、文書館所蔵資料・外交文書等のマイクロ資料、電子資料の収集を進める。
(4)上記資料の利用に必要な機器の整備。
(5)内外の中国関係シンポジウム、ワークショップ等の会議論文、論文集等も可能な限り収集する。
(6)一部の収蔵資料の、画像ないしテキストによるデータベース化を進め、保存と収蔵に役立てる。さらにウェブ上での公開を進め、研究者及び一般の利用に供するデジタル・ライブラリを構築する(著作権上の問題、閲覧・利用の条件、技術上の問題の解決を同時に考究する)。

2.国内外諸機関との連携、協力を進め、現代中国関係資料の利用を促進する。
(1)現代中国関係資料情報の収集、整理、およびウェブ上での公開。
(2)国立情報学研究所等との連携による、資料公開と利用の促進。
(3)中国の文書館、図書館についての情報ガイドブック等の作成。
(4)現代中国に関する基礎データの収集とウェブ上での公開。

3.現代中国関係の一次資料に基づく実証的研究の推進。
(1)現代中国に関する一次資料の整理、分析を共同で進め、その成果を公表する。
(2)大学院生から若手研究者にいたる層を対象とした現代中国史料学を研修する機会を設け、手書き資料を中心に中国語一次資料の読解、分析の訓練を行い、実証的研究能力を高める。

2011年度の事業計画

Ⅰ 今年度の目標
 昨年度までの蓄積を生かしたNacsis-Webcatへの図書データ入力と、そのデータを基にした総合電子図書館システムの公開運用、そして電子図書館と研究成果の公刊という第一期事業の成果を受け、その集大成として、電子図書館・資料関係についての国際ワークショップを開催し、将来を見据えた国内外を通した機関・人的ネットワーク形成が、本年度事業の大きな3つの柱となる。
 Nacsis-Webcatについては、これまでの経験を生かし、効率的かつ大規模に図書データ入力を進めていく。また電子図書館事業については、昨年度に引き続き、著作権問題をクリアし、選定した資料についてのデジタル化及び画像ファイルとメタデータのシステムへの登録を行い、インターネットを通した一般公開のレベルまでの到達を目指す。
 なお、昨年度に引き続いて現代中国に関係する資料の収集についても継続して行う。

Ⅱ 活動内容
1. 研究会活動

 昨年度はこれまでの研究成果を公刊したが、研究会活動については、東洋文庫所蔵及び新規収集の一次資料に基づいた共同研究会(王清穆日記読書会など)を引き続き開催し、資料の読解能力を高め、若手研究者の養成をはかる。

2. 資料収集
 東洋文庫の建替工事が終了したので、資料収集の規模を拡大し、コレクションの充実を図る。また、電子資料の契約や購入、交換などについても、検討を進めていきたい。

3. 国内外研究機関との連携
① 昨年度に引き続きNACSIS-Webcatへの登録を継続し、現代中国研究関係資料を所蔵する諸機関と資料収集・書誌情報の共有面での分担・協力を行い、利用の促進を目指す。登録の際には、これまでの経験と、導入した総合電子図書館システムを生かして、登録の効率化・大規模化をはかる。
② なお、昨年度に引き続き、現代中国研究に関わる学会、研究会、各大学研究室、研究者等に呼びかけ、資料情報を募る。さらに可能であれば、ユーザーが、図書館に対してどのような情報にニーズがあるのか等についても意見を募りたい。
③電子図書館・資料関係についての国際ワークショップを開催する。国内外から図書館関係者を中心に招請を行い、将来を見据えた国内外の研究機関との提携及び人的ネットワークの強化を目指す。

4. 対外情報発信
① 現代中国研究資料室で作成したウェブ・コンテンツをより充実させると共に、昨年度に引き続き、本拠点の資料研究の成果を社会に向けて発信する。具体的には、昨年度人間文化研究機構資源共有化事業で作成したデータベース「最近10年間(2001〜2010年)の日本における日中戦争期中国(1931〜1945)についての研究文献目録」の冊子体目録の発行などを目指す。
② 試験運用を開始した総合電子図書館システムの拡充と公開を目指す。公開にあたって、可能であればウェブサイトのリニューアルも視野に入れる。なお、電子図書館における公開資料としては、近代中国研究班(委員会)収集日本語資料のうち、著作権の失効している団体著作物について、他図書館が電子化していないもの及び資料的価値の高いものを優先的に選んで、公開準備を進めている。

2010年度の事業計画

Ⅰ 今年度の目標
 昨年度に引き続き、Nacsis-Webcatへの図書データ入力と、そのデータを基にした総合電子図書館システムの試験運用、そしてこれまで3年間続けてきた資料研究の成果の対外発信が、本年度事業の大きな3つの柱となる。
 Nacsis-Webcatについては、一昨年度から入力を続けてきた経験を生かし、効率的かつ大規模に図書データ入力を進めていく。また電子図書館事業については、著作権問題をクリアし、選定した資料についてのデジタル化及び画像ファイルとメタデータのシステムへの登録を行い、インターネットを通した試験的公開のレベルまでの到達を目指す。
 なお、昨年度に引き続いて現代中国に関係する資料の収集についても継続して行う。

Ⅱ 活動内容
1. 研究会活動

(昨年度研究成果を公開するなど活発な活動を続けている、東洋文庫所蔵及び新規収集の一次資料に基づいた共同研究会(『中華教育界』読書会、50年代資料研究会など)を引き続き開催し、資料の読解能力を高め、若手研究者の養成をはかる。

2. 海外調査
 今年度も中国における新資料と電子図書館の状況調査のため、中国において現地調査を行う予定である。具体的には、学術機関が集中し、また電子図書館構築を進めている中国国家図書館のある北京と、Million Books Projectに参加して電子図書館の構築を図っている浙江大学図書館のある杭州を予定している。

3. 資料収集
 昨年度と同様、東洋文庫の建替工事に伴い、資料収集の規模を縮小する。ただし、年鑑統計類、地方史資料等基礎的資料の収集は継続する。またデジタルデータ化された電子ジャーナルの契約と利用者への公開なども資料収集の対象として視野に入れていく。

4. 国内研究機関との連携
(1) 昨年度に引き続きNACSIS-Webcatへの登録を継続し、現代中国研究関係資料を所蔵する諸機関と資料収集・書誌情報の共有面での分担・協力を行い、利用を促進する。登録の際には、一昨年度以来の経験と、導入した総合電子図書館システムを生かすのと同時に、作業に従事する人員を増やして、登録の効率化・大規模化をはかる。
(2) なお、昨年度に引き続き、現代中国研究に関わる学会、研究会、各大学研究室、研究者等に呼びかけ、資料情報を募る。さらに可能であれば、ユーザーが、図書館に対してどのような情報にニーズがあるのか等についても調査を行いたい。

5. 対外情報発信
(1) 現代中国研究資料室で作成したウェブ・コンテンツをより充実させると共に、本拠点の資料研究の成果を社会に向けて発信する。
(2) 総合電子図書館システムの試験運用を開始し、2010年度末には仮公開の段階まで進めたい。なお、電子図書館における公開資料としては、近代中国研究班(委員会)収集日本語資料のうち、著作権の失効している団体著作物について、他図書館が電子化していないもの及び資料的価値の高いものを優先的に選ぶ。デジタル化については、貴重な資料が多いため、当室で雇用した臨時職員が直接スキャナ等でデジタル化と点検作業を行った後、インターネットを通した公開準備を進めたい。

2009年度の事業計画

Ⅰ 今年度の目標
 昨年度前倒しで導入した総合電子図書館システムの活用・改良と、Nacsis-Webcatへの図書データ入力が、本年度事業の大きな2つの柱となる。
 前者については、システムを試用しつつ、改良を加えていく。同時に公開対象とする資料を選定するために、Nacsis-Webcatへの図書データ登録と同時に、そのデータを利用して公開に適した資料をリストアップし、個別に著作権関係の問題を精査・解決した後に、デジタル化とインターネットを通した公開を行いたい。
 後者については、昨年度より入力を開始してきた経験を生かし、効率的かつ大規模にNII-Webcatへの図書データ入力を進めていきたい。
 なお、今年度も、昨年度に引き続いて現代中国に関係する資料を収集していく。また、昨年度は実現しなかったが、新しい資料(口述記録やデジタル資料等)を視野に入れつつ歴史研究・教育に従事している人物を海外から招聘し、講演会等を企画・実施することで国内学界への貢献を果たしたい。

Ⅱ 活動内容
1. 研究会活動

(1) 国外研究機関との連携では、昨年度招聘が実現しなかった中国大陸において、特に口述資料、電子資料、文献資料の状況に精通している南京大学・浙江大学等の研究者を招聘し、他研究グループと共同で国際シンポジウムを開催し、情報交換、人的ネットワーク構築を行う(12月於東京)。
(2) 昨年度に引き続き、東洋文庫所蔵及び新規収集の一次資料に基づいた共同研究会(『中華教育界』読書会、『民主雑誌』読書会など)を開催し、資料の読解能力を高め、若手研究者の養成をはかる。

2. 海外調査
 昨年度江蘇省・浙江省で行った現地調査に引き続き、今年度も中国における新資料の状況調査、人的ネットワーク構築などのため、中国において現地調査を行う予定である。

3. 資料収集
 東洋文庫の建替工事に伴い、資料収集の規模を縮小する。ただし、昨年度発注したが印刷・到着が遅れたもの、年鑑統計類、地方史資料等基礎的資料の収集は継続する。またデジタルデータ化された電子ジャーナルの契約と利用者への公開なども資料収集の対象として視野に入れていく。

4. 国内研究機関との連携
(1) 昨年度開始したNACSIS-Webcatへの登録を継続し、現代中国研究関係資料を所蔵する諸機関と資料収集・書誌情報の共有面での分担・協力を行い、利用を促進する。登録の際には、昨年度の経験と、導入した総合電子図書館システムを生かして、登録の効率化・大規模化をはかる。
(2) なお、昨年度に引き続き、現代中国研究に関わる学会、研究会、各大学研究室、研究者等に呼びかけ、資料情報を募る。

5. ウェブ上でのデータベース形成を中心とした情報発信
(1) 現代中国研究資料室で作成したウェブ・コンテンツをより充実させ、本拠点の集約した情報を発信して行く準備を進める。例えば、これまでの研究成果(シンポジウム及び研究会の研究成果等)の電子媒体または紙媒体での発信など。
(2) 総合電子図書館システムの試用と改良、それに伴う公開資料選定のための東洋文庫所蔵資料の調査。具体的には、Nacsis-Webcatへ、近代中国研究班(委員会)収集資料のうち、特に日本語資料を選んで、その図書データを登録していき、登録データを利用して、著作権が既に失効していると推定される明治・大正期(1925年)までの個人著作物及び敗戦(1945年)までの団体著作物についてリストアップし、個別に著作権関係の問題を精査・解決した後に、デジタル化とインターネットを通した公開準備を進めたい。

2008年度の事業計画

I.今年度の目標
 昨年度に引き続き、資料収集をメインに行う。資料収集については、国内外の機関と連携しての分担・共有化のために、NACSIS-Webcatへの書誌情報登録を推進する。一方で、デジタルライブラリ・アーカイブを中心としたデータベースに関するシンポジウム、ワークショップを開催して、日本の中国研究者の知見を広めるとともに、国内外の研究者・実務家などのあいだのネットワーク構築に尽力する。また文献資料以外にも、映像資料や口述資料といった分野へのアプローチについて検討するセミナーの場を設ける。また、開設したウェブサイトを魅力的なものにするために、コンテンツの増強を図り、世界へ日本の中国研究の情報を発信する準備を行う。

II.活動内容
1.研究会活動

(1) 昨年度に引き続き、「中国研究データベースワークショップ」を開催し、中国研究に関するデジタル化された資料情報やコンピュータを使った研究技法について情報交換を行う。(10月、12月於東京)。
(2) また、データベースや文献資料以外に、現代史研究に必要な資料の史料学的研究を進めるセミナーなどを開催する(4月、6月於東京)。
(3) 国外研究機関との連携では、2007年度は台湾の研究者・実務家を呼んで国際シンポジウムを開催したので、本年度は中国大陸、特に上海市档案館や国家档案局などの関係者を招聘して国際シンポジウムを開催し、情報交換、人的ネットワーク構築を行う(10月於東京)。
(4) 昨年度に引き続き、東洋文庫所蔵及び新規収集の一次資料に基づいた共同研究会(『中華教育界』読書会、『民主雑誌』読書会など)を、他拠点との連携も視野に入れつつ開催し、資料の読解能力を高め、若手研究者の養成をはかる(7、9、1月於東京)。
(5) 国内研究機関との交流を強化し、資料研究面での情報交換及び連携を図る。

2.海外調査
 中国におけるデジタルライブラリの状況、人文学への応用研究の調査、人的ネットワーク構築などのため、浙江大学人文学院陳紅民教授らと協力し、中国において、デジタルライブラリ構築を主導している浙江大学及び同大学図書館での現地調査を行う予定である(8月、杭州)。

3.資料収集
昨年度に策定した現代中国関係資料の収集方針を基礎とし、昨年度予算の関係上買うことができなかった年鑑統計類、地方史資料(『民国珍稀短刊行断刊』シリーズや新編地方志等)を中心に、引き続き現代中国を歴史的展開と国際関係の視点から把握するのに必要な資料・文献について、特に日中戦争時期から文革期を中心とした資料に留意しつつ、系統的な収集と整理・公開を進める。

4.国内研究機関との連携
(1) 現代中国研究関係資料を所蔵する諸機関と資料収集・書誌情報の共有面での分担・協力を行うために、本資料室の収集した資料等のNACSIS-Webcatへの登録を開始する。
(2) なお、昨年度に引き続き、現代中国研究に関わる学会、研究会、各大学研究室、研究者等に呼びかけ、資料情報を募るとともに、資料収集と公開方針に関するアンケートを行い、収集資料の選定ならびに公開推進に役立てる。

5.ウェブ上でのデータベース形成を中心とした情報発信
(1) 現代中国研究資料室で作成したウェブ・コンテンツをより充実させ、本拠点の集約した情報を発信して行く準備を進める。例えば、デジタルリソースリンク集に日本の研究者や研究機関のウェブサイトの登録を大規模に行ったうえで、外国語化を行う。
(2) 情報発信のためニューズレターを発行するが、閲覧を行うのに便利な電子版のほか、保存のために紙媒体でも発行する。

2007年度の事業計画

1.現代中国関係資料の収集方針策定。現代中国を歴史的展開と国際関係の視点から把握するのに必要な資料・文献について、また東洋文庫の関係所蔵資料の状況と問題について検討を行い、その上に立って、日本の現代中国研究全体の発展に資する資料コレクションの構築方針を策定する。

2.現代中国関係資料の収集。上記の方針に従い、内外の研究機関、図書館、文書館等の協力の下に系統的な収集と整理・公開を進める。

3.現代中国研究関係資料を所蔵する諸機関と連絡し、資料収集・資料情報の共有面での分担・協力を推進する。

4.現代中国研究に関わる学会、研究会、各大学研究室、研究者等に呼びかけ、資料情報を募るとともに、資料収集と公開方針に関するユーザーサイドの意見を聴取し、収集資料の選定ならびに公開推進に役立てる。

5.「現代中国研究資料室」のウェブサイトを開設し、内外の関連機関とのネットワークを作ると共に、本拠点の集約した情報を発信していく準備を進める。

6.東洋文庫所蔵及び新規収集の一次資料に基づき、共同研究を組織する。

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