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研究・調査活動―シンポジウム・ワークショップ

資料研究会「ロッシング・バック『土地利用・人口調査資料』(1929~33)の復元・保存・利用」

・日時:12月5日(金) 16:00〜17:30
・会場:東京大学本郷キャンパス・赤門総合研究棟5階センター会議室(549号室)
・報告者と報告テーマ:
寶剣久俊(アジア経済研究所研究員、東洋文庫客員研究員)
「ロッシング・バック『土地利用・人口調査資料』(1929~33)の復元・保存・利用」

・コメンテーター:
田嶋俊雄(東京大学社会科学研究所教授、東洋文庫客員研究員)

  1930年代、金陵大学農学院教授であったジョン・ロッシング・バック(John Lossing Back)が行った、当時の中国の農村調査のオリジナル資料(バック資料)が、南京農業大学に保存されている。当地の研究者が日本の研究者に相談をもちかけ、報告者・コメンテーターを含む日本の研究者グループが2003年より科研費、2007年より東洋文庫超域アジア研究部門の援助を受け、国際共同研究として資料調査と保存作業を行ってきた。
  本報告では、①南京農業大学に保存されているバック資料の概要(個票ではなく、個票を纏めた中間集計表が中心)、②保存作業の概要と問題点(スキャナを利用したデジタル化、現地作業者である南京農業大学の大学院生とのコミニュケーションギャップ等)、③これまでバック資料を用いて行ってきた研究成果とマイクロデータ化の意義(農業生産関数の仮定と実証)が報告者によってなされ、またこれまで共同研究に従事してきた研究者たちから、共同研究の経緯や所有権の問題について補足が行われた。
  最後にマイクロデータベースと、それにリンクしたデジタルアーカイブ構築の意義、出版及びデジタル化の権利問題などについて討論が行われ、バック資料の意義の他、公開・保存・研究方法等について参加者のあいだで一定程度の共通認識ができたと感じられる。

報告者紹介
寶剣 久俊(ほうけん ひさとし)…

現在、アジア経済研究所研究員、財団法人東洋文庫客員研究員。2000年一橋大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、アジア経済研究所入所。専門は中国農村経済論、ミクロ経済学と統計。

コメンテーター紹介
田嶋 俊雄(たじま としお)…
現在、東京大学社会科学研究所教授、東京大学社会科学研究所現代中国研究拠点運営委員長、財団法人東洋文庫客員研究員。1981年東京大学より農学博士号取得。1984年東京大学社会科学研究所入所。専門は中国経済。

文責・
大澤肇(人間文化研究機構/財団法人東洋文庫)

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